05年07月25日

広島SC研究所：キス数釣り修行の巻

昨年7月のクラブ例会で7年ぶりに楽しんだキスの引き釣り。

当日は夜釣りの釣果を差し引くと約3時間で5匹の収穫と結果的にはやや不満だったが、久しぶりのキスのアタリと遠投での攻めの釣りの楽しさにすっかりハマってしまった。

その後9月には協会キス名人戦にも参加し雨の中23匹の釣果。さらに2週間後には広島県下蒲刈島へ家族で釣行し2時間半程で約20匹を釣り、キス数釣り再開一シーズン目を締めくくった。

そして2005年キス数釣りシーズンには、ダイワ・スカイキャスター33-405Sとシマノ・スーパーエアロEVを奮発購入し、一応タックルだけは「それらしく」なった。

何分にもキャスティング性能にはこだわりがあったので、実釣はズブの素人であるがタックルだけは「それなり」のもので揃えた。

ちなみに、私の素性を良く知る？某ＨＰでは「何で40号極太でなくて33号極細ロッドなんだ？」との疑問の声も聞かれるが、答えは簡単。

�@普段のST種目キャスティングのパワーを100とすると50〜60（半分）のパワーで曲げ切れること

�Aその上で腰砕けにならずキッチリ反発パワーを発揮すること

�Bストリップ仕様で実売価格4万円以下であること

この三つの条件を満たすロッドとして、ダイワ・スカイキャスター33-405Sをチョイスした。

ちなみにストリップ仕様を選んだ理由は、メーカー推奨位置のローライダー7点ガイド仕様が気に入らないことと、シビアに1m，2mを争うキャスティング競技用ではない実釣ロッドにチタンローライダーは勿体無い、という二つである。

リールの方は、35mmストロークで550g以下、できればスプールは錆の心配がないカーボン製で替えスプールの価格が安価なこと、といった条件にマッチしたのでシマノ・スーパーエアロEVを購入した。

迎えた今シーズン第1ラウンドはナント何とダイワ・スーパーバトルカップ鳥取大会で弓ヶ浜へ。

日頃のキャスティング練習の仲間で釣りの師匠でもある福山サーフのM氏，N氏，I氏と共に参加した。

現地では実釣でもご活躍のSC選手の皆さんとお会いでき、口々に「ど、ど、どないしてん！こんな所でキャスティングの練習か？」と感嘆プラス熱烈歓迎？の声を拝聴したが、結果は一回戦8匹（138g）の釣果で当然のことながら一回戦落ち。

エサも大量に残ったので夕方まで競技会場から離れたポイントで釣り続け、ようやく36匹の収穫という悪戦苦闘ぶり。

「何とか50匹ゲット！」を目標に参加した第2ラウンド：クラブ対抗キス大会では最初の1時間半で10匹も釣れたために大いに期待が膨らんだが、突如として襲い掛かってきた大好物？の向かい風と大波にブチのめされて終わってみれば21匹（240g）という結果に沈んだ・・・

このままでは折角新調したロッドとリールが泣いてしまうので、今シーズンのキス釣りトーナメント前半戦が終了し平穏が戻った7月16日、キス釣り師匠のM氏，I氏に某有名砂浜へ連れて行って頂き日の出よりキス数釣りの特訓を受講した。

さてさて現地に到着していろいろ教えて頂こうか・・・と思ったら甘かった。

M氏とI氏、砂浜に対して全く異なるアプローチのようである。

できるだけ駐車場から離れて釣りを開始するM氏に対し、まずは駐車場の近辺から釣りを開始し徐々にM氏の釣り座付近へ移動するI氏。

要するに、広い砂浜なんだから広く探れ、ということか。

ならば、とお二方の間に釣り座を構える。

仕掛けは、道糸PE0.8号，デルナー天秤or海草天秤27号にモトス：フロロ3号2.5m，ハリス：フロロ1.2号，針：ファーストキス5号6本針仕掛け。エサはチロリと石ゴカイを用意したが、チロリからスタート。

正面約140mには水中に没した波除がある。

とりあえず、130m程投げてサビくことにする。

第1投は少しドキドキしながらのサビキであったが、活発にキスのアタリが伝わってくる。

念のため波打ち際まで丁寧にサビいたが、アタリが出たのは120〜110mと80〜70m，20〜10mの三つのゾーンだった。

仕掛けを上げると、キスが3連。ミニチャリコもおまけに付いている。

先針に18cmくらいのまずまず良型が付いており、どうやら120〜110ｍエリアは良型が群れていそう。

逆に、中針，上針はピンギスやチャリコなので、80mから手前は小魚ゾーンとみた。

（キスって先針から掛かってくるんでしょ？）

第2投からは水没波除の際スレスレを狙って、5色目でブレーキングしジャスト140mに仕掛けを投入。

サビキ始めとともにブルブルと良いアタリ。

そのまま5色目と4色目をサビいて仕掛けを巻き上げる。

17〜19cmのキスが2連〜3連で釣れ続いた。

1投ごとにエサをチロリと石ゴカイで付け分け、様子をみる。

どうやらセオリー通りチロリには17cm以上の良型が釣れてくるが、チロリの尻尾だけ齧られているらしくアタリの数に対して実際に釣れるキスの数が少ない。

それならと、針をファーストキスよりもフトコロの開きが小さい競技用キス6号（赤）に替えてみる。

赤いことが良かったのか、それともフトコロの開きが小さいことが良かったのか、定かではないが針を替えるとキスの掛かりが良くなった。

投げる度に素バリなく3連〜5連でキスが釣れてくる。

チャリコも少なくなかなかの釣れっぷりが続いたが、さすがに40〜50分経つとキスの数が減ってきた。

ポイントを休めるために仕掛けの投入点を90m付近に変更。

80mから波打ち際をサビくとまたキスのアタリ。

サイズは10〜17cmと小さくなったが、3連〜4連でキスが釣れてくる。

こうして30分程はピンギス主体に釣れ続き、そろそろ沖のポイントにもキスが戻っただろうと140m遠投に切り替え。

案の定また良型キスが3連〜4連で上がってくる。

大抵は先針に18〜20cm良型キスが食い付いてくるが、針を2本呑み込んでいることが多い。

食い気が良いのと、サビくのが遅い（8〜10秒／ハンドル1回転）ことが原因だろうか？

それでもみるみるうちにクーラーの中にキスが溜まっていく。

そろそろこのポイントもキスの数が減ってきたようだ。

7時になったので最初の場所変え。

約300m移動し、何となく水深がありそうな流れ込みの下流側へ入った。

ここでも150m前後の遠投で140〜90mをサビくが、アタリは120〜100mに集中。

ほとんどのキスは16〜20cmと良型で、チロリにも石ゴカイにも均等に食い付いてくる。

赤い針は石ゴカイをチロリに見せるのか？

それともただ単にキスの活性が高いだけか？

とにかくエサが付いていれば良型のキスが釣れてくる。

ここでとうとう6本針にパーフェクトキスを達成！

過去に5本針パーフェクトは経験があるが、6本針では初めてだ。うれしい！

ポイントを荒らさないよう、投入を繰り返すたびに仕掛けの着水点を少しずつ左右に振り分ける。

そして手前のエリアのキスを驚かせないよう、仕掛けを浮かせることなく波打ち際まで丁寧にサビく。

こうして1時間半程このポイントでまたキスの数を稼いだ。

まだまだキスが釣れ続きそうな雰囲気もあり、20cmクラスのキスも高濃度で釣れていたが、「折角だから違う砂浜でも竿出ししよう」とのご意見で9時半に一旦撤収。

M氏，I氏ともに「20cm級なんておらんぞ！？」と少々驚かれていたが、何故私の釣るポイントだけ18〜20cmクラス良型が釣れたのかは原因不明である。

30〜40分ごとに釣り座を移動するM氏，I氏に対し、私は2倍近くの時間同一ポイントに居座り続け、しかもM氏，I氏ともに素通りした（避けた？）所で竿出ししたのが吉と出たのだろうか？

日が高くなったところで約3km移動し、やや水深のあるポイントにて後半戦を開始。

親子連れの先客がいるがチョイ投げでポツリポツリとピンギスが上がっている。

ならば、と当然遠投してみる。

140m投げてまた波打ち際まで丁寧にサビく。

小さいながらも断続的にアタリがあるがどうやらチャリコの模様。

波打ち際でようやくブルルとキスのアタリでチャリコ4対ピンギス2を上げる。

普通の人なら次はチョイ投げするのだろう。

しかし私はチョイ投げはしない。

もっとフルスウィング。150mちょっと投げて120mまでをサビく。

やはり中型以上のキスは沖合いに群れていた。

サビキ始めてすぐから130m付近までにアタリが集中した。

アタリの出るゾーンが狭いため普通にサビくとすぐ終わってしまう。

そこでサビくスピードを遅くして、一回アタリが出ると仕掛けを5〜10秒間止めてみる。

1匹のキスに針を2本呑み込まれたり、軽微な仕掛け絡みを生じたり、リスクはあるもののコンスタントに2〜4連でキスが釣れてくる。

サイズも15〜17cmが約4割，ピンギスが6割とまずまず。

ここでM氏より「もっと早くサビいてもキスが群れて追いかけてくるから広いゾーンを手際よく探れるよ。」とのアドバイス。

具体的なスピードは私のテクニックではなくM氏のテクニックなので伏せておくが、かなりの高速サビキなのに実際キスが釣れてきた。

しかもチャリコやピンギスの数が減り15〜17cmクラスの濃度が急上昇！

残念ながら高速サビキを繰り返し試してみるほどのエサも残っておらず、時刻も午後2時になったので納竿とした。

1kg：60匹くらい釣ったかな？と上機嫌で帰宅し、さて料理して食べよう！と思ったら甘かった。

何とまぁ、1.6kg：105匹もいるではないか！

家内と二人掛かりでウロコとハラワタを落とし、義母に天ぷらに揚げてもらうこと約2時間。

キスの天ぷらが出来上がったころには、義父に遊んでもらっていた子供たちは睡魔でもう気絶寸前。

大人は料理にくたびれて食欲が湧かず・・・

その後3日間キスの天ぷらを食べ続けることとなりました。

ちなみにサイズ別内訳は17〜20cm良型が約15匹，14〜17cmが約50匹，8〜14cmのピンギスが約40匹だったが、生まれて初めて達成した束釣り。

キャスティングで平均180mに初めて届いたときのような嬉しさが込み上げて、ますますキス数釣りにハマってしまいそうです。