先月、和歌山でヒラスズキを釣った際に取引先のＭ君と次は山陰へルアーでスズキを狙いに
行こうと約束していました。
第一候補は鳥取県の網代。かなり以前ですがこの時期にトランク大将４５Ｌに入りきらない
位スズキを爆釣した事があります。
何年か前にも計画した事がありましたが天候不順で渡礁する事が出来ませんでした。
と言うのは網代の磯は低い磯ばかりで波の高さが1.5ｍを越えると渡る事が出来ません。
今回も夕方の天気予報では波の高さが2.5ｍとあり、これでは全く渡る事は出来ません。
それで、次の候補の浜坂の三尾も検討しましたがこちらも２ｍで微妙な波の高さ。
おそらく渡れても限られた磯になりますし風裏の磯で小さなポイントでは釣れなければ迎え
の船が来るまで指をくわえて待ち続けるしか有りません。

それじゃあ、いっその事、渡船は諦めて風と波の状況を見ながら何箇所か釣り歩こうという
事で取りあえずの最初のポイントを浜坂三尾の地磯に決めました。
一応、私の頭の中では三尾から竹野まで午前中に5箇所ほど釣り歩く予定です。
投げ釣りと違い竿1本の軽装備ですし何回か投げてみて反応が無ければ即、移動となります。

Ｍ君の自宅を午後11時半に出発。中国道→舞鶴道→北近畿自動車道→国道9号→国道178号
と乗り継ぎ午前2時には三尾漁港に到着。北近畿自動車道が出来てからこの地域への釣行は
30分は早くなったように思います。
2時間程寝て山越えルートで三尾の大島が正面にある水道部分の通称、通り戸というポイント
まで歩きました。



小さなバックにタモと竿1本なのに足は上がらないし息は荒くなり汗びっしょり。
30代の頃はこの山道を投げの道具を担いでアブラメ釣りに通ったものでしたが、今から思う
と若かったなぁと（笑）

未だ、薄暗い中、第一希望の磯には竿釣りの方が先に入ったのでその手前にＭ君と別れて入
りました。適度な波気があり時間的に期待度十分。はやる気持ちを抑えてキャストします。
磯際から水深がありサラシも出ているのでやや、斜め沖に投げてサラシを通すようにふいに
アタックしてくる事も考えて用心深く慎重にリールを巻きます。
色々な方向に投げて一通りやってみますが全く反応は有りません。
反対方向に別れたＭ君も姿が見えなくなったのでポイント移動しているようです。
通り戸手前から漁港近くまで約1時間くまなくキャストを繰り返しましたがとうとうスズキ
の姿を見ることはありませんでした。
朝マズで今日一番のポイントで反応が無い以上、粘る事は出来ません。即移動です。
続いて我々が入ったのは香住岡見公園下の地磯。カレイやアブラメ釣りの時にいつも見てい
る磯なのですが左から当たってくる西風で良い感じの波気があり大きなサラシも出ています。
雰囲気だけでアドレナリンが湧いてきます。
一度だけ私の足元でサラシの中から７０�pほどの魚体がルアーに反応して出てきましたがＵ
ターンしてサラシの中に消えていきました。
30分ほど繰り返しキャストしましたがそれ以上の反応は無く移動。
ドロドロの急勾配の山道をハァハァ言いながら戻りました。

エエ運動ですわ(笑)

続くポイントは佐津の海水浴場を越えた訓谷の地磯。ここもシーズンになれば
大型のスズキやマダイが釣れるポイントです。ただ、ルアーの場合は如何に良いポイントで
も陽があがれば、どんどん期待度は落ちていきます。
右方向の離れ磯周辺に良い感じの波が出ています。
距離は短いですがロープで降りるポイントです。







ここでもM君とはお互いに反対方向へ探っていきますが思いもよらないアクシデントが発生し
ました。疲れが出てきたので少し休憩してからさぁ、始めようかと立ち上がった瞬間にした
から一際、大きな波が駆け上がってきました。膝の上まで波をかぶりました。
「いかん！」と思った瞬間に磯に這い蹲るように踏ん張り波をやり過ごしましたがすぐ横に
おいていたタモがありません。
アッ！とおもって磯際に目をやると私が一番大事にしているシマノ・ISO−SPECIAL6.0が浮い
ています。おまけにタモ網は先日、戸島でヒラメをすくった80径枠をつけています。
暫くは横たわっていましたので落ち着いてルアーで引っ掛けようと何度もトライしましたが
上手くいきません。
せめてネットに掛かれば大丈夫なのですが、そうこうする内にネットのほうからスーーーッ
と沈んでいきます。
このタモの柄は数々の大物をすくってきたもので80径の枠も買ってからヒラメばかり5枚もす
くってきたゲンの良い枠。なんとしても取り戻したかったのですがまるで
「貴方のヒラメのランクは終ったから私の役目は終わりました」
とばかりに波間に消えていきました。

切無いなぁ・・・(涙)

大きな波ではなかったのですが下半身ずぶ濡れでおまけに大事なタモ網まで無くして改めて
水の怖さを実感しながら気持ちも失せて来た道をトボトボと帰りました。
幸い着替えは持ってましたがテンションは下がり気持ちも萎えて納竿する事にしました。

午前9時半　早すぎる納竿ですがこう言うときはすんなり帰ったほうが良いでしょう。
また出直しです。

戻る